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とりくみ

みんなのマインクラフト⑩ を開催しました!

2023年5月10日、佐賀県鳥栖市のまちづくり推進センターにて、第10回目となる『みんなのマインクラフト』を開催しました。
この教室は、地域の小学校と特別支援学校小学部の子ども達が集まって、メタバースを体験しながら、さまざまな創作活動とコミュニケーションを行なう場所を目指しています。

令和5年度がスタート!

いよいよ令和5年度の「子どもチャレンジスクール(子ども放課後教室)」がスタートしました。
この教室もあっという間に6年目を迎えたわけですが、開始当時5・6年生だった子ども達が、今ごろ高校生活を送っていたりするのかと思うと、なんとも感慨深いものがあります。
それと同時に、僕自身も確実に老化が進行しているわけです。
精神年齢に関しては中学2年生のままなので問題無いものの、体力的には年々厳しくなってきていて、健康管理の大切さを意識するお年頃になりました。
以前、子ども達から「先生って中二病ですよね!」と言われた時の感動を忘れず、気持ちだけでも小学生に負けないよう、いやむしろ小学生を唖然とさせるほどのモチベーションを発揮しながら教室運営をやっていこうと思います。

今年度の教室を開始するにあたっては、5・6年生限定で募集をかけたところ、多くの方々に応募をいただきました。
選考するにあたっては、本来ならアドミッションポリシーを設けて、子ども達一人一人の情熱に耳を傾けるべきなのですが、諸事情により「くじ引き」という平等性に欠ける選考方法になってしまい、出会えたかもしれない才能を目にする機会無くなってしまったのは非常に残念です。
選考に漏れた方々には大変申し訳ないのですが、マインクラフトはローカルでマルチプレイできる上限が8人までという制限があることと、タブレット端末の台数を揃えるのに限界がある(私物なので)ために、どうしても人数制限をしなければならないことを、ご了承いただければと思います。

みんな大好き「マインクラフト」

昨年度に引き続き、今年度も「マインクラフト」を中心にやっていくことにしました。
子ども達に確認してみたところ、全員がマインクラフトをプレイした経験がある(主にNintendo Switch)とのことだったので、ゲーム内のルールや世界観の説明は必要ありませんでした。
ただ、タブレットPC でプレイするのは初めてという子がほとんど…というかおそらく全員でした。
物理的なコントローラーでの操作に慣れている子ども達にとって、いきなりタッチパネルでの操作は違和感があるのではないかと心配をしていたのですが、まったくその必要はありませんでした。
みなさん、さも普段からタブレットでプレイしてます感を醸し出してくれていたので、基本操作に関しても何も説明する必要はありませんでした。

今回チャレンジしたこと

今回は、新メンバーでの第1回目ということで、どんな個性を持った子ども達が集まるのか全く予想できなかったため、当日の子ども達の様子を見ながら何をするかを決めることにしました。
子ども達が自由に意見交換する様子を観察しておけば、早い段階でそれぞれの子どもの個性とか特徴が見えてきます。
つまり、全ての段取りをキッチリ整えて当日を迎えるよりも、あえてノープランで臨むというのも結構アリなのです(いろいろ準備する時間が無かっただけなのはナイショ!)。
今回は、おばけ退治をするワールドを使って、全員で協力しながらプロジェクトを達成することにチャレンジしてみました。

大事なのは「思考」すること

世の中の人の多くは、「学び」というものは、教師と子どもとの関係性の中にあるものだと勘違いしていることが多いですよね。
もちろん、ペーパーテスト対策のことを「学び」と定義するのであればその通りなのですが…
ところが、社会の中で役立つ本当の「学び」というものは、子ども同士の関係性の中にある「学び」であったり、自分の中にある興味関心を追求する「学び」であることがほとんどですよね。
僕は、興味の種を撒いたり、ピンチになりそうな方向に誘導したりすることはあっても、明確な正解を提示するような野暮で雑でダサいことはしません。
子ども達は、仮想空間の中で、協力したりしなかったりして、自然なかたちでそれぞれの役割を発揮しながら、自学自習によって「学び」を得ています。
遊びを通して自ら学び方を学んでいる状態です。
子ども達を観察していると、大きな難題に直面しても自分達でうまく解決しているし、おとなしい子が周囲のやりとりを聞きながらコソッと笑っている姿を見たりすると、そこに僕の出番は無いと断言できます。
自らの行動によって状況を一変させられる仮想空間の中で、何やら作戦を練って実行している姿を見ると、今まさに脳の神経細胞がメラメラと絡み合っているのではないか? というような気にさせてくれるのです。
子ども達にとっては、ただゲームで遊んでいるだけかもしれませんし、それでぜんぜん構わないのですが、何も考えずにボタンをタップしながらアイテムをコレクションしていくゲームと、自分なりの答えを模索しながら人生そのものを投影できるマインクラフトのようなゲームとでは、その性質は全く異なります。
これからの時代は、仮想空間で過ごす時間が増えていくことが予想されるし、それを簡単に体験できるマインクラフトのようなおもしろいツールがあるのであれば、その環境を「学び」に使わない手はありません。
僕は環境を提供することしかできませんが、子ども達が勝手に「思考」し続けてくれればいいなぁ~と思います。
ちなみに、この教室は今年度で終了するつもりですので、良い思い出もできたらいいなぁ~と思います。

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