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とりくみ

キッズ★プログラミング③ を開催しました!

2018年7月4日、佐賀県鳥栖市のまちづくり推進センターにて、第3回目となる『キッズ★プログラミング』を開催しました。

まずは、前回制作した4コマ漫画の最終ステージとして、ひとりづつ作品発表をするところからスタートです。
人前で発表するのが苦手なタイプから、まったく緊張することなく発表できるタイプまで、それぞれの個性がいい感じに発揮された発表だったと思います。
作風に関しても、現実的なものから空想的なものまで、バラエティに富んだ仕上がりになっていて、存分に楽しませてもらいました。

全員の発表も無事終わり、めでたしめでたしとなったところで、今回からスタートする新たなミッションへと移ります。
今回から取り組むミッションは、ズバリ『将来の夢をカタチにしよう!』です。

将来の夢をカタチにするとは、20年後ぐらいに、自分がどんなことをしているのかを想像してみて、その時の状況を Scratch の中で再現してみるというものです。
結構難しそうなミッションではありますが…
小学生の驚くべき発想力により、なんとか形にできるのではないかという期待を持ちつつ、とりあえずチャレンジしてみることにしました。
とりあえずでも何でもいいから、とにかくチャレンジしてみることが大事ですからね!

内容説明と、僕のサンプル作品を見てもらった後、さっそく制作開始です。
まずは、RPGゲーム風のプログラミングをベースにし、そこへ将来の具体的なイメージを落とし込んでいくのですが…

ここで、いきなり問題発生!
なんと、将来の夢をイメージできないという子どもが大多数を占めていたのです。
これは想定外でした。
実際には夢はあるけど、周囲に表現するのが照れくさいだけなのかな? とも思ったのですが、そうでもなさそうです。
現在やっているサッカーは大好きだけど… 将来の夢ではないとか、水泳は大好きだけど… 将来の夢ではないとか、そういう肩透かしをくらうような意見も多かったです。
マジか…
これは困った…
何が困ったかって?
今回のミッションが台無しになりそうで困った!
というわけではなく…
子ども達は将来に希望を持てるのか?
日本の未来は明るいのか?
というリアルな問題が、子ども達の将来の選択肢を制限しているような気がして、これは困った! となったわけです。
ほんとに困ったぞ!

2017年に、ソニー生命が行なったインターネット調査の結果によると、中学生が大人に抱いているイメージは、『大変そう』『疲れている』が9割を占めるという悲しい結果でした。
この結果を見るかぎり、子ども達は現実を冷静に観察しているようにも思えます。
だからこそ、好きなことや得意なことをしながら、生き生きと活躍している未来の自分を想像できないだけなのかもしれません。
もしそうであれば、それは非常に悲しいことだし、僕はそれをキッパリ否定しなければならないと思いました。
そして、子ども達に、何か大切なものを伝えなければならないと思いました。
例えば、ブーブークッションだけで、1時間遊び続けることができる大人が、今こうして君たちの目の前にいるのだから、大人は所詮、大きな子どもなんだということを、伝えなければならないと思いました。
人生を本当に楽しんでいるキャラは、コナン君ではなく… 見た目は大人、頭脳は子ども、名探偵『毛利小五郎』なんだということを、伝えなければならないと思いました。
今現在、楽しいと思えること、熱中できていることは、将来もずっと変わらず、楽しくて熱中できるものなんだということを、伝えなければならないと思いました。

子ども達が、大人は大変で疲れるものであり、夢は決して叶わないものだと本気で思っているのであれば、それは現在の画一的な学校教育に問題があるとしか思えないのですが、まぁそれについてはここでは触れないことにしておきましょう。

同調査の中で、男子中学生が将来なりたい職業は、1位が『ITエンジニア・プログラマー』、2位が『ゲームクリエイター』、3位が『ユーチューバー』という、これまた衝撃的な結果が話題を呼びました。
でもこれって、会社に雇われるのが当たり前という社会の風潮に囚われず、男子中学生が自分らしく生きるための未来を考えたときの、正直な気持ちなんだろうと思います。
しかも、これらの職業は、どれもすばらしい生き方ですよね。
『仕事』というよりは、『自分らしい生き方』と言ったほうがいいでしょう。

もういい加減、『就労』とかいう暗いイメージの言葉は使わなくていいと思うのです。
今までの、ジョブキャリアを意識した教育はやめて、ライフキャリアを意識した教育に転換するだけで、自分の個性に合った将来像をイメージしやすくなります。
それは、キャリア教育が超大事! と連呼しながら、はるか遠くを眺めるということではなく、今現在の足元を見つめることから始まります。
そこには、今しかできない事、やりたい事が、常に見え続けているはずです。
将来は絶対こうなるんだ! というこだわりを持っていなくても、実は全然問題無くて、今現在熱中できることに、とことん向き合い続けていれば、変化の激しい激動の時代の中でも、その都度軌道修正ができる力を手にすることができます。

えーっと、話の方向がかなり脱線してきたので、この話の続きは、また別の機会に…

というわけで、今回のミッションも、次回に持ち越しとなりました(予定通りではありますが)。
次回の開催は9月です。
8月はお休みなのでご注意を。
夏休み期間中に、将来のことについて、何か少しでも考えてもらえるといいなぁと思います。
将来は、ニュータイプになって、巨大ロボットを操縦するんだ! とかね。

それではまた、9月のキッズ★プログラミングでお会いしましょう!

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・次回の記事 → キッズ★プログラミング④ を開催しました!
・前回の記事 → キッズ★プログラミング② を開催しました!

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